Menu
京都で盛り上げよう!盛り上がろう! 東アジア文化都市2017 京都市民連携事業募集のお知らせ

コラム コラム

Column

国際写真祭を通した東アジアのつながり

このコーナーでは、京都から東アジアとの相互理解を深めるため、毎回、様々な方に日々の取り組みやその活動にこめた想いについてコラムをご寄稿いただいています。
第三回目は、KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭の共同創設者&共同ディレクターである、仲西祐介さんです。

//////////

KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭のはじまり

KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭は、京都市が東アジア文化都市にあたる2017年の4月15日から5月14日に記念すべき第5回を開催しました。
今年は前年度比1.46倍の129,214人の来場者を集め、5年間に国内外の来場者379,000人に観ていただきました。
KYOTOGRAPHIEの構想は2011年まで遡ります。
KYOTOGRAPHIEの共同創設者で共同ディレクターのフランス人写真家のルシール・レイボーズと作品制作を通じて東京で出会い、その直後に東日本大震災を経験しました。
その時に、本当に日本で何が起きていて、世界で何が起きているのか正しい情報を伝えるメディアの必要性と、日本のクリエイティビティを世界へ対等に伝えていくプラットホームの必要性を強く感じました。
そうして、伝統的な建物や文化が大切に守られ、同時に革新的な創作活動も常に続けられてきた日本を代表する文化都市・京都を舞台に、写真を通して文化で世界を繋げていく国際写真祭のアイデアが浮かびました。

吉田亮人展 / 元・新風館 Copyright:Takuya Oshima/KYOTOGRAPHIE2017

吉田亮人展 / 元・新風館
Copyright:Takuya Oshima/KYOTOGRAPHIE2017


東アジアのアーティストとの交流

KYOTOGRAPHIEはアジアで行われる数少ない国際写真祭という自負から、2015年よりロンロン&インリ(中国)、ノ・スンテク(韓国)、2016年チェン・ハイフェン(中国)、2017年ヤン・カレン(中国)など毎年東アジアのアーティストにフォーカスし招聘を行なっています。
さらに、連州国際写真祭(中国)、ジメイ・アルル国際写真祭(中国)、ルナフォトフェスティバル(韓国)のディレクターを京都に招聘し、インターナショナル・ポートフォリオレビューのレビュアーとして参加していただき、日本の若手作家との交流を深め、その後の日本人作家の東アジアでの展覧会やメディア取材などに繋がっています。
連州国際写真祭2016では、KYOTOGRAPHIEの共同ディレクターがキュレーターとして招聘され、過去のオフィシャルプログラムから瀧澤明子・山谷佑介・古賀絵里子、ポートフォリオレビューから岡本裕志・長谷川美祈・森本洋輔がそれぞれ展示されました。
KYOTOGRAPHIEではより多くの若手作家に作品発表の機会を与えるために、初年度からKG+というサテライトの写真祭も同時開催していますが、こちらも年々東アジアからの写真家の参加が増えています。

世界的に見るとアジアはまだまだ写真文化では遅れをとっていると言えますが、昨今アジア各国の写真祭や写真フェア、ワークショップやメディアなどで写真家と写真関係者とのコミュニケーションが活発に行われています。
KYOTOGRAPHIEは日本を、そしてアジアを代表する国際写真祭として、これからも益々アジア圏のアーティストの発掘と日本人作家の海外での活躍の場作りに尽力していきたいと思います。

アーノルド・ニューマン展 / 二条城二の丸御殿台所 Copyright:Takuya Oshima/KYOTOGRAPHIE2017

アーノルド・ニューマン展 / 二条城二の丸御殿台所
Copyright:Takuya Oshima/KYOTOGRAPHIE2017


東アジア文化都市2017京都への期待

本イベントに対する期待は、将来的に続いていく何かを残していただきたいということです。
今まで日本の行政主体の文化事業は担当者の異動などの問題により蓄積がされにくい背景があります。
しかし「文化」というものは本来永続的に育まれていくものです。
そもそも「〜の年」に向けて行われるようなものではありません。
どうしても記念にやるのであれば、先に続いていくきっかけ作りをしていただきたいと思います。
継続性のある民間の文化活動は行政の援助を必要としています。
各国の政治が排外主義、差別主義、国家主義に傾いていく中で、「文化」は平和を保つひとつの砦と言えます。
歴史の誤りを繰り返さないためにも、この国で文化が再び蔑ろにされることがないよう切に願います。

荒木経惟展 / 両足院(建仁寺内) (Copyright:Takuya Oshima/KYOTOGRAPHIE2017)

荒木経惟展 / 両足院(建仁寺内)
Copyright:Takuya Oshima/KYOTOGRAPHIE2017

Profile

仲西 祐介

仲西 祐介

KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭 共同創設者&共同ディレクター

照明家 1968年生まれ。京都在住。世界中を旅し、記憶に刻まれたイメージを光と影で表現している。映画、舞台、 コンサート、ファッションショー、インテリアなど様々なフィールドで照明演出を手がける。アート作品と して「eatable lights」などのライティング・オブジェを制作。また原美術館 (東京)、School Gallery (Paris)、「Nuits Blanche」(京都)でライティング・インスタレーションを発表する。2013年より写真家のルシール・レイボーズと「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」を創設し、共同ディレクションをする。

関連イベント情報

ページトップへ